広告代理店のビジネスモデルの変化
~業務内容や問題点とは
広告代理店が担う役割は昔に比べ幅広くなり、たくさんの人が関わるようになりました。
多くの企業や人が関わる広告活動において問題とされることとは何でしょうか?
本コラムでは広告代理店の変化と問題について解説してまいります。
- 目次
- 1.広告代理店の歴史
- 2.現代の広告代理店のビジネスモデル
- 3.広告代理店の業務内容
- 4.現代の広告代理店が抱える問題点
- 5.広告代理店に必要な収支管理方法とは
- 6.まとめ
1.広告代理店の歴史
広告代理店とは、広告スペースを「代理」で購入することが起源とされています。
その歴史をさかのぼると、1800年のイギリスで新聞のスペースを代理で購入したことが始まりで、その後アメリカ・日本も同様に新聞の広告枠を代理で購入したが始まりとされています。
このように、広告枠を購入し、広告主に売り、その手数料を得る。というのが広告代理店のビジネスモデルでした。
2.現代の広告代理店のビジネスモデル
1880年以降、広告業界にコピーライターが登場し広告代理店が広告制作も行うようなります。
今日の広告代理店では広告枠の代理購入や広告制作だけでなく、マーケティングやリサーチ、イベント企画や販売促進など業種は多岐にわたります。
広告枠も新聞だけでなく、TV・雑誌・屋外看板・交通広告・インターネット広告など時代と共に多くなりました。
このように現在の広告代理店は、広告枠の仲介だけでなくクライアントの広告活動を代理で行うというビジネスモデルに変化したのです。
3.広告代理店の業務内容
前述の通り、今日の広告代理店の仕事は広告枠の代理購入や広告制作だけではなく、マーケティングやリサーチ、イベント企画など、仕事内容は多岐にわたります。広告代理店は大きく「総合広告代理店」「専門広告代理店」「ハウスエージェンシー」の3種類に分類されますが、ここでは分類ごとに業務内容をそれぞれ解説いたします。
・総合広告代理店
総合広告代理店はテレビ、雑誌、ネットなどあらゆる広告媒体を取り扱い、企画から制作まで総合的に請け負う業務形態となっています。
あらゆる媒体の広告運用から、これまでの運用経験を基に広告戦略のアドバイスを行います。
・専門広告代理店
専門広告代理店は「新聞広告」「web広告」といったように特定のメディアに特化して扱う広告代理店です。特定のメディアに特化した広告制作、運用が主な業務となるため、複数のメディアを連動させるといったことには向いていません。
・ハウスエージェンシー
ハウスエージェンシーは特定企業のための広告を専門に手掛ける会社の事を指します。大企業の広告宣伝部が独立して分社化するケースが多いですが、基本的には特定企業からの案件がメインとなります。
4.現代の広告代理店が抱える問題点
“どんぶり勘定”なんて言葉も聞いたことがあるかもしれませんが、広告代理店の担う役割が増えたことにより「収支管理が煩雑」という問題を抱えます。
収支管理の煩雑さの原因の1つには、関わる人や企業が多いことです。
例えば、クライアントから新商品の発売するためTVCMを出したい、という場合。
・効果的なCMを制作するための企画立案
・マーケティング
・制作会社の確保
・撮影ロケーションやキャスティング確保
・配信先の確保
このように、多くの人や企業が関わりCMが制作されます。
そして外注費や人件費、その他経費を含め様々な金銭の取引が発生します。
多くの企業や人が関わること、また十分な時間がない中で案件を進めなければならないこと、これらの理由で案件ベースの収益管理ができないといったケースを伺います。
案件が終わった後、気づけば赤字だった、ということはありませんか?
5.広告代理店に必要な収支管理方法とは
昨今では働き方が変化し、働く時間も短くなりました。より限られた時間で収支管理を行うには販売管理システムを導入することです。
販売管理システムとは、売上や原価の管理を1つのシステム内で行うことができ、登録されたデータを基に見積書や請求書の発行、売上実績を確認することができます。
また、入金や支払管理を行い、入金漏れや支払い漏れがないかを確認することもできます。
しかし、販売管理システムと一口に言ってもすべて同じ機能というわけではありません。
物販系、建築系などそれぞれの職種に特化した機能を備えているものもあります。
もちろん、広告業に特化した販売管理システムもあります。
広告業界向け販売管理システムとは
広告業界向けの販売管理システムの特徴は、案件ごとの収支管理ができることです。
1つの案件に対し複数の売上・原価を管理することができます。
一般的な販売管理システムでは売上と原価は1対1で管理を行うことがほとんどのため、案件の収支管理を行うことができません。
先述の例を挙げると下記の図のような管理ができます。
案件(新商品CM制作)の収支管理とそれぞれの売上に対する収支を把握することができます。
<上記図の例>
案件の収支:売上160万円 原価112万円 利益48万円 利益率30%
売上①企画費用:売上10万円 原価4万円 利益6万円 利益率60%
収支の可視化をすることにより、気づけば赤字だった、という事態を防ぐことができ、さらには無駄なコストを削減し利益を上げることが期待できるのです。
6.まとめ
広告代理店の役割は昔に比べ多岐にわたり、多くの企業や人が関わるように変化しました。
複雑な収支の管理に頭を悩ますこともあったかもしれません。
昨今のような不安定な社会情勢の中でも適正な広告活動ができるよう、今こそ収支管理を整えませんか?
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