予実管理とは?
目的とやり方、成功のポイントを解説
予実管理を始めたいがどう進めればよいかわからない、予算は立てているが実績との比較に手間がかかって続かない、といったお悩みはありませんか。予実管理は、予算を達成して企業の成長につなげ、予算と実績に差が出たときにすばやく手を打つために欠かせない管理です。本コラムでは、予実管理の目的とやり方、失敗しやすいパターンと成功のポイント、Excelやツールを使った方法を解説します。
- 目次
- 1.予実管理とは?
- 2.予実管理の目的と必要性
- 3.予実管理のやり方
- 4.失敗してしまう予実管理
- 5.予実管理を成功させるポイント
- 6.予実管理の方法:Excel・管理ツール・SFA
- 7.まとめ
1.予実管理とは?
予実管理とは、「予算実績管理」の略で、事前に立てた予算(売上・利益の目標)と実績を比べ、差の原因を分析して次の手を打つための管理です。
実績が予定どおり積み上がっているかを数字で確認できるため、企業が経営目標を達成するうえで重要な管理です。
一方で、導入や運用には課題もあります。予算を立てる段階で現場の意見が反映されていないと、実績との差が大きくなり、軌道修正が難しくなります。経営層だけでなく各部門の担当者とも連携し、現実的でありながら挑戦的な予算を立てることが大切です。
実績の分析でも、数字を確認するだけでなく、なぜ差が出たのか、どの要因が影響したのかを掘り下げることが求められます。市場環境や競合の動き、社内の業務の問題など、さまざまな視点から分析し、次の行動につなげます。こうした分析をすばやく行うには、データをリアルタイムで把握できるシステムが役立ちます。
2.予実管理の目的と必要性
予実管理の目的は、売上や利益の目標に対して実績が届いているかを数字で確かめ、差があれば原因を探って対策を打つことです。
予実管理の目的は、売上目標の達成だけではありません。企業全体の健全な経営を保つことも目的の一つで、コストの管理も重要な要素です。広告費や人件費、設備投資などのコストを予算内で適切に使い、無駄な支出を抑えることで、利益率を確保できます。
また、市場環境の変化で売上が想定を下回ったり、新しいビジネスチャンスが生まれたりすることもあります。定期的に予実管理を行っていれば、こうした変化にすばやく気づき、経営方針を柔軟に見直せます。
■予実管理の必要性
予実管理を行うと、予算と実績を比べて分析できるようになります。予算に対して順調に実績が積み上がっていれば、今の施策や手法は正しいと判断できます。反対に、実績が思わしくなければ、施策や手法を見直す合図になります。
これまで現場の感覚や経営者の勘に頼っていた判断を、数字に基づいて行えるようになり、より効果的な施策を打ち出せるようになります。
3.予実管理のやり方
予実管理は、「予算を立てる」「月次決算で実績を固める」「予算と実績を比べる」「差の原因を分析して次の施策につなげる」の4つのステップで進めます。
①必要な情報を集めて予算(売上目標)を立てる
予算は、企業としての成長を目指しつつ、現実的に達成できる水準に設定します。高すぎる予算では実績が届かず、社員のやる気も上がりません。反対に低すぎる予算では企業の成長が見込めず、予算の意味がなくなります。
過去の実績や成長率、業界や競合他社の動きから大きく外れていないかを確認し、自社の経営方針や営業戦略をもとに予算を立てましょう。
②月次決算を行う
あいまいな実績値では正確な比較はできません。月次決算で正確な実績値を出すことで、予算との比較・分析の精度が上がります。予算と実績に大きな差がある場合も、好調・不調どちらであってもすぐに対応できます。月次決算は早く終えるほど、詳しい分析と早めの対策につなげられます。
③予算と実績を比べる
正確な実績値が出たら、予算と比べます。部門別・担当者別に見るのか、得意先別なのか、商品やサービス別なのか、自社に必要な切り口で実績データを集め、予算と比較します。
④差の原因を分析し、次の施策につなげる
予実管理は、予算と実績を比べるだけで終わりではありません。比べて見つかった課題を分析し、改善につなげます。たとえば「受注数が減っている」とわかったら、なぜ減っているのかを分析し、仮説を立てて検証します。業績の悪い商品は原因を探り、好調な商品はさらに伸ばす工夫を考えます。比較→分析→検証を繰り返すことで、課題を早く解決し、予算の達成に近づけます。
4.失敗してしまう予実管理
予実管理がうまくいかない原因は、主に「根拠のない予算」「細かい数字の分析が目的化すること」「実績データの集計の遅れ」の3つです。
●根拠のない予算を立ててしまう
予算は現実的に達成できる数値にすることが望ましく、そのために過去の実績や競合他社、自社の経営方針などの情報を集めて設定します。
しかし、「これくらいあればいいだろう」と情報収集をせずに経験や理想で予算を立ててしまう会社も少なくありません。こうなると予算を達成できないことが当たり前になり、企業の成長も望めなくなります。
●細かい数字の分析が目的になってしまう
予実管理の目的は、予算と実績を比べて分析し、予算達成に向けた戦略に役立てることです。細かい数字にこだわりすぎると、本来の目的を見失うことがあります。数字の差は、あくまで判断の材料です。
●実績データの集計がうまくいっていない
予算を立てたのに、実績の集計が遅れて比べる間もなく月日が過ぎてしまうことはありませんか。自社の運用に合わないシステムや管理方法では、せっかくのデータを活かせません。
5.予実管理を成功させるポイント
予実管理を成功させるポイントは、適正な予算を立てること、前年とも比べること、予算と実績をすぐに比べられる環境を整えることの3つです。
予実管理のデータは、設備投資や人材の確保、新しいプロジェクトへの投資を考えるうえでも役立ちます。次のポイントを押さえて管理しましょう。
①適正な予算を立てる
最も重要なのは、適正な予算を立てることです。高すぎる予算では達成への意欲がわかず、低すぎる予算ではすぐに達成できてしまい、社員の向上心や企業の成長につながりません。目安としては、前年より少し高いくらいの設定が望ましいでしょう。
②前年との比較もあわせて見る
予算と実績に加えて前年の実績とも比べると、今期が前年に対してどうなのかを判断でき、分析の精度が上がります。前年の実績は、次の予算を立てるときの根拠にもなります。
③予算と実績をすぐに比べられる環境を整える
予算と実績を早いタイミングで比べられれば、大きな差があっても適切な対策を検討できます。比較が遅れると対処も遅れ、間に合わなくなるおそれがあります。実績の集計と予算との比較をすぐに確認できる環境と、自社に合った運用の流れを整えておくことが大切です。
6.予実管理の方法:Excel・管理ツール・SFA
予実管理の主な方法は、Excel(スプレッドシート)、管理ツール、SFA(営業支援システム)の3つです。会社の規模や、どこまで効率化したいかによって向いている方法が変わります。
| メリット | デメリット | |
| Excel (スプレッドシート) |
多くの企業で使われており、追加費用なしですぐに始められる。形式を自由に作れる | すべて自分で作る必要がある。規模が大きくなると集計・統合に手間がかかり、入力ミスや上書きも起きやすい |
| 管理ツール | 部署ごとの分析、グラフ化、将来の見込みの把握など、予実管理のための機能がそろっている | 種類が多く、自社に合わないツールを選ぶと運用の手間がかえって増える |
| SFA (営業支援システム) |
顧客管理や案件管理、営業担当者の行動管理まで含めて、営業方針の分析や戦略の検討に使える | 導入費用が高くなりやすい。本当に必要か見極め、運用体制を整えてから導入する必要がある |
■Excelで予実管理を行う場合
複雑にしすぎると運用が続かないため、シンプルに作るのがコツです。たとえばサービスごとに管理するなら、列に「サービス」「予算」「実績」「差異」、行に「月」と「四半期累計」を並べると、月ごとの予実管理ができます。費目(通信費、水道光熱費など)を分けて管理することもできます。
■ツールで予実管理を行うメリット
・部署や拠点が違っても同じ形で運用できる:Excelでは拠点ごとにフォーマットが違う、データを上書きしてしまう、といった問題が起きがちです。ツールなら一元管理でき、データを集めやすくなります。
・他のシステムと連携できる:Excelでは、他のシステムからデータをダウンロードして貼り付ける作業が発生し、ミスや確認の手間が増えます。システム間で連携できれば、必要なデータを自動で集められます。
・判断が早くなる:Excelでは人がデータをまとめてグラフにするため時間がかかります。ツールならデータの集計やグラフ化が早く、その分だけ経営判断を早められます。
■ADMANでできる予実管理
弊社の販売管理システムADMANでは、日々入力している売上・原価のデータがそのまま実績に反映されるため、予実管理のために二重入力をする必要がありません。
・予実管理表:部署・担当者・得意先・売上種目などの組み合わせで予算を設定し、実績と比べる帳票を出力できます。単月と年間推移の2種類があり、分析や改善の結果の確認に役立ちます。予算は画面から入力するほか、CSVで取り込むこともでき、前年以前の予算や実績を参考にしながら設定できます。
・フォーキャスト機能:実績と見込を、予算や前年と比べながらグラフで表示できます。期首から期末までの積み上げや、担当者ごとの成績の管理に役立ちます。
経営層の方からも、好きなタイミングで確認でき、リアルタイムの数字を管理できるようになったとの声をいただいています。
詳しくはADMANの予実管理をご覧ください。
7.まとめ
予実管理は、予算と実績を比べて差の原因を分析し、次の手を打つための管理です。成功のポイントは、適正な予算を立てることと、予算と実績をすぐに比べて分析できる環境を整えることです。
正確さとスピードが求められる予実管理は、Excelよりもシステムで行うほうが手間なく続けられます。広告業ではプロジェクト(案件)ごとの収支管理も必要になるため、業界の取引形態に合ったシステムを選ぶことが大切です。
ADMANの予実管理を実際の画面でご覧いただくことも可能です。お気軽にお申し込みください。
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