広告業の販売・収支管理とは?
広告管理と一元化するメリットを解説

販売管理システムの特徴や機能

従来の広告業界では外注費や人件費の管理が煩雑になりやすく、案件ごとのリアルタイムな収支把握は容易ではありませんでした。そのため、最終的な利益が見えにくく大まかな損益把握にとどまったり、業務が属人化したりする傾向が見られました。

しかし経営環境の変化に伴い、現在では広告業でも販売管理における「正確な収支管理」が強く求められています。本コラムでは、広告業における「広告管理」と「収支管理」の定義を整理し、効率的な販売管理によってリアルタイムな利益把握を実現するためのポイントをご紹介します。

目次
1.広告業における「広告管理」「販売管理」「収支管理」の定義とは?
2.広告業界特有の「販売管理・収支管理における共通の課題」
3.販売管理・収支管理を複雑化させる「広告業特有の4大原価」
4.正確な収支管理をサポートする販売管理システムの機能
5.広告業のフローに対応する販売管理システムに求められる3つの要件
6.広告業の販売管理・収支管理に関するよくある質問(FAQ)
7.まとめ

1.広告業における「広告管理」「販売管理」「収支管理」の定義とは?

正確な収支管理を行う販売管理システムの特徴・機能

システムの導入や業務改善を検討するにあたり、まずはベースとなる言葉の定義を整理いたします。

●広告管理とは
クライアントからの注文内容、媒体社への広告枠の発注(仕入)、クリエイティブの制作手配な
ど、掲載に関わる一連の進行状況を管理することです。広告業特有の「グロス(請求額)」
「ネット(仕入額)」「マージン(手数料)」の管理もここに含まれます。

●販売管理とは
見積から受注、請求、入金にいたる商取引の一連のプロセスを管理することです。広告業においては、この一環として「収支管理(プロジェクトごとの利益把握)」の徹底が求められます。

●収支管理とは
案件ごとに発生する「売上」から、それに伴うすべての「原価」を差し引き、利益(粗利)を正しく計算・管理することです。
広告業で正確な収支管理を行うには、これらを切り離すのではなく、「広告の進行管理データ」と「お金の動き(売上・原価)」が常に正しく連動している状態(一元管理)が理想です。

2.広告業界特有の「販売管理・収支管理における共通の課題」

広告業や制作業などの案件ベースのビジネスでは、他業種と比べて収支管理が複雑になりやすいといわれています。その背景には、主に以下のような特有の課題があります。

●案件が完了するまで最終的な損益が見えにくい
進行中に仕様変更や追加の外注費が発生することが多く、最終的な請求や支払いが確定するまで正確な利益を把握しにくい傾向があります。

●個別管理による情報の二重入力と属人化
「進行管理はエクセル」「売上や請求は別のシステム」と情報が分散していると、転記の手間やミスが生まれやすく、状況の把握が担当者個人に依存しがちになります。

●「見えない人件費(社内工数)」を案件に紐付ける難しさ
外注費のように請求書で確認できる原価だけでなく、社内スタッフがその案件にどれだけの時間を費やしたかという「時間原価」の把握が難しいという側面もあります。

3.販売管理・収支管理を複雑化させる「広告業特有の4大原価」

正確な収支管理を行う販売管理システムの特徴・機能とは

案件ごとの正確な販売管理・収支管理を行うために、まずはベースとなる原価の種類を確認します。これらは大きく以下の4種類に分類されます。

原価の種類 概要・具体例
媒体原価 広告を取り扱う企業に必須の原価。
媒体社やグロス、マージン率、ネットなどの管理を伴う。
外注費 案件を進める際、協力会社や個人に外部委託した費用。
人件費 案件に直接関わったスタッフの労務費。
自社でデザイン制作などを行う場合などが該当。
経費 進行に関わる交通費や交際費など、その案件に不可欠な各種費用。

例えば1つのポスターを制作する場合でも、「A社にデザイン、B社に印刷」といったように、1つの案件に対して複数の外注費が細かく紐づいていきます。
このように、同じ種類の原価であっても様々な発生元が混在することが、管理を複雑にする一因です。



4.正確な収支管理をサポートする販売管理システムの機能

広告業向けの販売管理システムに求められる機能とは

1つの案件に複数の原価が発生する中で、どうしても管理が後回しになりやすいのが「人件費」です。人件費は目に見えない「時間」を扱うため、案件ごとに細かく紐づけて管理できている企業はそれほど多くありません。

外部への支払い(キャッシュアウト)が少ない案件は一見すると利益が出ているように見えますが、実際の稼働時間を原価に換算して加味すると、実は実質的な赤字になっていたというケースもあります。

この人件費管理の課題を解決するのが、広告業向け販売管理システムに搭載されている「稼働管理(工数管理)機能」です。

誰が・どの案件に・どれだけの時間をかけたのかを可視化することで、案件ごとのより正確な収支管理が可能になります。また、業務負荷のバランスも把握できるため、無理のない人員配置や業務効率化にもつながります。

【関連ページ】
販売管理システムとは?機能・メリット・選定ポイントを徹底解説



5.広告業のフローに対応する販売管理システムに求められる3つの要件

広告業の複雑な原価や独自の業務フローをスムーズに管理するためには、汎用的なシステムではなく、広告業の商習慣に対応した機能が求められます。
具体的にどのような販売管理システムの機能があると良いか確認していきます。

①案件(プロジェクト):売上:原価を1:n:nで登録・管理ができること
前述した人件費も管理ができると「正確な収支管理」に繋がります。
また、売上に対する原価を紐づけることにより、詳細な収支状況の把握や今後の経営方針にも役立てることもできるのです。

②年間契約・定期的な案件に対応
広告業では年間契約や定期的に発生する案件があります。
その場合でも期間ごとに売上と原価を管理できることが望まれます。

③媒体の管理
広告の取り扱いがある企業様では、媒体の管理ができるかどうか、ということも重要なポイントです。
媒体の管理項目がシステムに搭載されておらず、別でExcel管理を行う場合は案件の収支を把握するために手間がかかるためおすすめはできません。
リアルタイムで収支を把握できるように1つのシステムで収支管理を行って参りましょう。

【関連ページ】
【広告業向け】販売・案件管理システムの導入の流れを徹底解説!
交通広告代理店様向け 販売管理システム導入の際に求められる機能



6.広告業の販売管理・収支管理に関するよくある質問(FAQ)

広告業界の販売管理・収支管理に関して、よく寄せられる疑問についてお答えします。

一般的な販売管理システムと、広告業向けシステムの違いは何ですか?

最大の違いは、「1つの案件に、媒体費・外注費・社内人件費など、複数の異なる売上や原価が不規則に紐づく点」への対応力です。広告業特化型システムは、この複雑な構造を標準機能でスムーズに処理できるよう設計されています。

現場のスタッフに「稼働入力(工数入力)」を定着させるコツはありますか?

入力負荷を極力減らすことが大切です。スケジュール帳との連携機能や、数クリックで1日の割り振りを入力できるなど、現場の負担にならないシンプルな操作性(UI)を持つシステムを選ぶことが定着への近道です。

媒体のグロス・ネット、マージン計算は自動化できますか?

はい、可能です。あらかじめマージン率を設定しておくことで、グロス(請求額)を入力すればネット(仕入額)が自動計算されるなど、手計算によるミスや確認の手間を大幅に削減できます。

販売管理システムで入力したデータは、既存の会計システム(経理ソフト)と連携できますか?

はい、連携可能です。販売管理システム内で登録・確定した売上や原価のデータを、ご利用中の財務会計システムの取込レイアウトに合わせた「仕訳データ」として出力・連携するオプション機能がございます。これにより、営業現場のデータがそのまま経理データへと繋がるため、経理部門での二重入力の手間や転記ミスを大幅に削減することができます。

7.まとめ

案件ごとの正しい収支管理は、企業の健全な成長だけでなく、現場の業務効率化にも直結します。

広告業や制作業特有の「見えない社内人件費の可視化」や「複雑に分かれる媒体・外注原価の一元管理」を実現するには、業界の商習慣に寄り添った専用の仕組みが大きな力になります。

手作業による二重入力の手間や、タイムリーな損益把握でお悩みがございましたら、広告業特化型の販売管理システムを提供する当社へ、どうぞお気軽にご相談ください。

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クラウド版の販売管理システムの導入を考えています。メリット・デメリットを教えてください。



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