売上管理とは?
目的や管理方法のポイントをご紹介
売上情報を記録するだけが売上管理ではありません。企業経営に必要な売上管理の基礎や効率的に管理を行うポイントをご紹介してまいります。
- 目次
- 1.売上管理とは
- 2.売上管理の目的
- 3.売上管理のポイント
- 4.売上管理の方法
- └4-1.Excelでの売上管理
- └4-2.システムやツールを用いた売上管理
- 5.売上管理を行う販売管理システムの選び方
- 6.kintoneで売上管理を効率化
- 7.ADMANで広告業に特化した売上管理
- 8.まとめ
1.売上管理とは
売上管理とは売上情報をただ記録するだけではありません。実績と予算に大きな乖離はないか、前年に比べてどうかを比較・分析します。企業は利益を創出しなければならないので、売上だけではなく原価情報も一緒に管理し分析の資料に使用します。
予算や前年実績のデータを基に比較することで不調であれば課題を分析し、順調であれば順調な理由を追求し利益率向上に繋げます。今期の売上を記録しているだけでは好不調かもわからずいつの間にか危険な状態になっていた、というリスクもあるため経営を行う上で重要な管理といえるでしょう。
【関連コラム】
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2.売上管理の目的
●好不調を明確にし、その理由を分析する
売上管理を行うことで現在時点が明確になります。前年、前月に比べて不調なのか好調なのか、予算目標に対してはどうなのか。例え不調であったとしても「不調だ」ということが分かれば原因は何かを追求し対策を考えることができます。
好調であれば好調の理由を追求することでさらに利益を創出できるアイディアが生まれるかもしれません。
売上管理で前年や予算と比較分析することにより現在時点を明確にし、取るべき行動も明確になるのです。
●経営に必要な利益創出
売上管理では売上情報だけではなく原価情報も管理します。利益を得るには原価より売上が高い状況が必須です。売上はあるのに利益が出ていないという状況であれば原価に問題があることが分かります。単に売上が伸びていないのか、仕入原価に問題があるのか、経費や労務費が多くかかっているのか等、売上管理を行うことで分析することができます。
●傾向と対策を練る
これまでの売上管理の情報を分析することで時期的な傾向をつかむことができます。この時期は繁忙期なので人員を強化しよう、反対にこの時期は落ち着く傾向にあるので他の業務や販促を行おうといったようにメリハリをもって業務を進めることができます。
3.売上管理のポイント
売上管理の基本を記載しましたが、ここからは管理を行う上で必要なデータやポイントについてご紹介してまいります。
<売上管理に必要なデータ>
・売上
売上管理で最も必要な数値です。「いつ」「取引先」「売上種目」も一緒に管理をすることで分析に役立ちます。
・売上予算
年間・半期・四半期・月といった定期的な時間に単位で設定を行います。売上数値と予算を比べどのくらい達成できているのかわかるようにします。
売上予算は一般的に過去の実績からプラスされた数値を設定します。
・前年比較
前年との比較を行うことで現状の取り組みの方向性が合っているのかを判断することができます。前年より順調に実績が伸びていれば方向性は合っている、反対に伸び悩んでいる場合は営業戦略を再考する必要があるでしょう。
特に施策は意識せずに実績の好不調がある場合は原因を追究することで新しい発見を得ることができます。
・仕入原価
プロジェクトに関わる仕入原価や制作部の稼働費を管理することによって粗利を正確に算出することができます。ここでは人件費や固定費は含まれません。
<売上管理を成功に導くポイント>
・テンプレートを使用し、ルールを決める
売上管理に必要な項目を取りこぼしなく管理ができるよう、管理シートはテンプレート化しましょう。また、売上管理は複数人で行うことが想定されるため、ルールを明確にして組織内で遵守することが大切です。誰が入力しても同じ記録を残すことでデータの比較や分析の精度が上がります。
・自動化できる業務は自動化する
入力するべき数値や計算が多いと作業が煩雑になり、ミスも発生しやすくなります。Excelを使用しているのであればマクロを組むなどして単純作業を効率化できるよう工夫しましょう。
・売上管理を見直し分析や対策を練る
これまで記載通り、売上管理ではデータの比較・分析を行い、予算達成を目指していきます。売上や原価を記録して終わりではなく、定期的に振り替えることが大切です。好不調の原因を分析し、今後の経営活動に活かしていきましょう。
4.売上管理の方法
売上管理を行う方法はExcel(エクセル)やスプレッドシートでの管理かシステムを使用することが挙げられます。
・Excelでの売上管理
Excelでの売り上げ管理のメリットは大きく3つあります。
一つ目は費用をかけずに無料で始められることです。エクセルは多くのPCに入っているので、これから売上管理を無料で始めたい人には最適です。
次に、ネット上に売上管理や集計表テンプレートがあるので、すぐに開始できる点もメリットです。BtoB企業のテンプレートはもちろん、飲食店や美容室といった店舗別に集計したいBtoC向けの業種別テンプレートもあります。
最後に自由度の高さも大きなメリットです。売上管理システムは高機能な分、仕様が固まっており、細かいところまで最適化はできません。しかしエクセルなら月別や日別、顧客別など自由に作ることができるので、企業規模を問わず使うことができます。
しかし、デメリットとしてデータが蓄積されると処理速度が遅くなったり破損したりしてしまうリスクがあります。また複数人で管理する場合、同時にアクセスできないので作業に時間がかかります。
・システムでの売上管理
システムでの売上管理は無料のExcelと比べると導入費用は高額です。また、導入するための期間が必要なのですぐに始められない点が注意点です。しかし、1度の入力で様々な分析ができるため効率的な売上管理を実現できますのでおすすめの方法です。例えば担当者や得意先ごとに予算や前年比較の数値を確認できます。データの破損の恐れも低いため長期間のデータを蓄積できます。また、売上管理データをグラフ化し視覚的に加工することで、スピード感のある経営判断に生かすこともできます。売上管理システムを導入するときは、機能やサポート面をよく確認しましょう。導入後に求める要件を満たしていないことが発覚した場合、リプレイスにはさらに費用や時間がかかってしまうので慎重な検討が求められます。
5.売上管理を行う販売管理システムの選び方
売上管理を行う販売管理システムの導入にあたっては検討のポイントが3つあります。
●システムが業種とあっているか
販売管理システムといってもその機能はさまざまで、特定の業種に特化しているシステムもあります。
自社業種や商流に合わせるために、カスタマイズが必要になればコストや手間が大きくかかりますが、あらかじめ業種や業務にあったシステムを選ぶことで、費用や工数をそこまでかけずに使いやすいシステムの導入を行うこと可能です。
●事業規模と見合っているか
販売管理システムに関わる従業員の人数や、利用する頻度、事業の規模によっても最適な販売管理システムは変わってきます。
システムによっては、対象となるアカウント数や売上規模などが設定されている商品もあるので、自社の運用にあった商品を選ぶ必要があります。
●セキュリティとサポートの対応が充実しているか
販売管理に使用されるデータは、顧客情報や取引内容など、企業の機密情報となるため、セキュリティ面が非常に重要です。アクセス権の制限や、バックアップ機能等が十分か確認が必要になります。
またシステムに不具合があれば業務に支障が及び、迅速な対応が必要になるので、サポート面においてもトラブル対応のフローや、問い合わせ先の確認、導入や構築改善に対してのサポート体制も確認が必要です。
6.kintoneで売上管理を効率化
kintoneとは、プログラミング作業がなくても自社の業務アプリが作成できるクラウドサービスです。kintoneはデータの集計やグラフ化が簡単にできるので、kintoneと連携することで、視覚的な売上管理や、売上管理の効率化が可能になります。
7.ADMANで広告業に特化した売上管理
複数の売上や原価の管理が必要な広告業界に特化した販売管理システムADMAN売上管理をご紹介します。
●複数売上、複数原価の管理が可能
ADMANではプロジェクトに関わる売上・原価を複数紐づけて管理します。
各売上にはクライアントや計上日、売上種目を同時に登録します。クライアントや売上種目ごとの業績を見ることができるのでこれまでご紹介してきた分析の資料として役立ちます。
●媒体枠管理
広告業界では媒体を取り扱うところも多いです。ADMANでは媒体専用の管理項目があり、媒体社や掲出箇所や掲出期間を管理ができます。「掲出期間 は1年だけど請求書は各月で発行する」という場合にも対応しています。
●フォーキャストで予算と前年実績を簡単に比較できる
売上管理には予算や前年実績との比較が大切だとご紹介してきました。ADMANでは売上登録した数値がフォーキャストに反映がされます。表やグラフを作成することなく予算や前年の比較を簡単に行えます。予算や前年まであとどれくらいなのかを数値と%で表示します。数字が苦手な方もグラフを確認することで簡単に把握できます。
実際の管理画面を下記よりご覧いただけます。
>>ADMANの売上管理機能の詳細はこちら
8.まとめ
売上管理はただ売上を記録するのではなく、企業が利益を創出できるよう実績と予算に大きな乖離はないか、前年に比べてどうかを比較・分析する管理です。
実績と予算・前年との比較にはグラフを用いることで現状が明確になります。この資料作成にも時間が必要で苦労されている方も多いでしょう。
ADMANでは1度の入力で業績を表やグラフで表示ができます。売上管理を効率化したいという企業様はお気軽にお問い合わせください。
>>ADMANとは
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